天理大のエース井奥が114球完投勝利を挙げた。雨中の18日大体大戦から中3日で登板。前回同様、負ければ優勝の可能性が消える一戦で、6回1死から1発を浴びるまで無安打投球。味方の失策と与四球で招いた9回1死一、二塁も「いつも守ってくれているので、味方のエラーは気にしません。抑えたら抑えたで、投手がよく粘ったということになるので、気持ちを入れて行きました」とピンチで真価を発揮した。

前エース森浦大輔(広島)の背中を追った春だった。昨年まで第1戦で投げた先輩左腕を思い「絶対的な安心感のある投手になろうと思って、やってきました」と常にチームを勝ちに導く意識で今季は5勝無敗。森浦から体のケアの重要性も教えられ、練習前と練習後に接骨院に通って故障予防、疲労回復などに努める。どんなときでも投げて勝つのがエース。連投覚悟で、23日のマウンドを待つ。【堀まどか】