猛虎打線が山賊打線に打ち勝った。9回に佐藤輝明内野手(22)が勝ち越しの特大3ランを放ち、乱打戦に決着をつけた。阪神は両リーグ最速での30勝到達となった。

阪神は2回、先頭の佐藤輝が13試合ぶりとなる11号ソロ。西武高橋のフォークに、崩されながらもバックスクリーンへ運ぶ“驚弾”で先制した。

同点の6回表にはサンズが勝ち越しの12号ソロ。続く佐藤輝もプロ初の1試合2発となる12号ソロで続き、2点を勝ち越した。

直後の6回裏に、西武森にソロ本塁打を浴びるなど、先発青柳は6回途中7安打4失点で降板。4回まで1安打と安定の投球を続けていたが、今季最短でのノックアウトとなった。

7回表には4番大山の1軍復帰後初となる適時打で勝ち越すも、7回裏に3番手馬場が、西武中村に2ランを浴びるなど3失点を喫した。

2点ビハインドの9回はマルテ、大山の適時打で同点に追いつき、最後は佐藤輝が右中間へ、この日3本目の13号3ランを放ち、勝負を決めた。

▼阪神が両リーグ30勝一番乗り。阪神の両リーグ30勝一番乗りは03年以来、18年ぶり2度目。開幕46試合以下で30勝到達は37年春(39試合)37年秋(36試合)46年(46試合)47年(43試合)52年(46試合)03年(45試合)08年(46試合)に次いで8度目。

◆03年の阪神V 星野監督2年目は、金本、伊良部、下柳、ウィリアムスらを補強するなど血の入れ替えを断行。金本を中心とした強力打線と、井川、伊良部、ムーアの3本柱を軸とした投手陣がかみ合い、チームは開幕から好スタート。シーズン序盤から首位に立ち、7月8日には早くも優勝マジック49が点灯。長期ロードでは4勝11敗と苦しんだが、ロード明けの7連勝で再び波に乗った。9月15日デーゲーム広島戦に勝ち、マジック1に。その後ヤクルトが敗れ、18年ぶりリーグ優勝が決まった。エース井川が20勝でMVP。今岡が3割4分で首位打者、赤星が61盗塁で盗塁王に輝いた。