DeNAが今季初のサヨナラ勝ちで交流戦首位タイに浮上した。同点の9回2死二塁、チーム最年長の大和内野手(33)が、ロッテ守護神益田から値千金の左越え適時二塁打を放った。

東京五輪開催準備のため、次回の横浜スタジアムでの試合は8月31日。“見納め”となる本拠地ハマスタでの一戦を劇的に飾り、交流戦3度目のカード勝ち越し。中日がオリックスに敗れ、同1位タイに躍り出た。セ・リーグ6球団が最終節前の時点でパに勝ち越しているのは06年以来15年ぶり。このまま勝ち越せば12年ぶり2度目となる。

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ベテランが熱戦に終止符を打った。益田の2球目、内角145キロ直球を捉えた瞬間、大和はバットを放り投げて勝利を確信。1万6285人が詰め掛けた“ラストハマスタ”のお立ち台で「うれしいです。打った瞬間、絶対(外野を)超えると思ったのでバット投げちゃいました」と喜んだ。

交流戦の得点圏では10打数7安打の打率7割。同12打点は12球団3位という勝負強さ。要因を問われ「規則正しい生活です」と答えて笑いを誘ったがジョークではない。毎日7、8時間の睡眠に加え、ホームでは練習後に20~30分ほどの仮眠をとる。阪神時代からの習慣というが、今季の本拠地打率3割7厘を見ても、効果が表れているようだ。

序盤から負けが込んだチームが上昇気流に乗っている。大和も「1つきっかけがほしかったところで(最初の)オリックス戦に勝ち越しできたのが大きい。それ以降も勝てて。そのおかげで『勝ち癖』もついてきたと思う」とうなずいた。

指揮官として初のサヨナラを味わった三浦監督も「さすが大和です」と笑顔。「ベンチの雰囲気も、最後、何かあるぞと全員が乗り出して試合に集中してましたし、控えの選手たちも一緒に戦っている」と雰囲気の良さを肌で感じている。

優勝が現実味を帯びてきた交流戦も残り2カード。大和は「そこに関しては貪欲にいきたい。1戦1戦流れを大切に戦いたいと思います」。ベテランが攻守で勝負強く、チームを支えていく。【鈴木正章】

▽DeNA今永(6回を今季最多107球で4安打1失点)「(伊藤)光さんと試合前にミーティングした通りに攻めてうまくボールを操ることができました」

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