阪神が終盤に猛追を見せるも、前半戦の最終試合は惜敗となった。

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◆阪神矢野監督の前半戦総括◆

-首位ターン 

今年は開幕から本当にいいスタートが切れました。交流戦あたりは、本当にいい戦いができて、貯金もできて首位で折り返すということができたかなと思います。

-貯金の数 

21ぐらいは行ったのかな。交流戦明けの戦いはちょっと苦しかったかなというのはありますけど。実際に貯金があって、首位で折り返せる、また監督として3年目ですけど、チームとしての成長、それはしっかり感じ取れているんでね。この首位で折り返されるというのは胸を張っていいと思いますし、チームの成長を感じています。

-具体的な成長部分 

勝つこと。それがファンの方に一番喜んでもらえることなんですけど。その前に僕たちが、どういう形で臨むか。そういうものというのが、にじみ出るようなね。ファンの皆さんに何か感じ取ってもらえることにつながる。だから、僕たちは勝つことはもちろん目指すんだけど、戦い方であったり、あり方であったりというのがすごく大事じゃないかということを選手たちにもずっと伝えてきていることなんで。そういうこともしっかり理解して、僕たちの野球が、コロナで苦しんでいる皆さんの背中をちょっとでも押せるものにならないかとか、子供たちの夢につながるような、そういう未来を想像してやっていこうぜということも、しっかり理解してくれているのでね。

-野手陣の成長部分 

佐藤輝というね。大型ルーキーが入ってきてくれたということも本当に大きいですし。そこに中野という選手も活躍をしてくれていますしね。そういうところで本当にチーム内の競争が激しくなって、それにつられるというか、もともとチームの中心であるべき選手がね。近本であったり、健斗(糸原)だったりが意識高くチームを引っ張ってくれていますし。大山も苦しんでいますけど、心の中でしっかり燃えて、苦しみながらもがいてやってくれている。そういう相乗効果がルーキーが入ってくれたことでより、成熟しかけている選手との融合ができているかなと思います。

-佐藤輝は印象的な本塁打が多かった

本当に僕らの想像を超えるようなことをたくさんしてくれましたし、横浜スタジアムの場外弾もビックリしましたし、埼玉では3本ホームランとか楽天でも田中投手から打ったホームランとか、本当に魅力のある選手だなと思いますし、ここからさらに良くなっていくんじゃないかと。今、ちょっと調子が下がったり、疲れたり。これはずっとあることですけど、プロの壁があったり、出るところなんでこれをどう超えるのか楽しみにしたいです。

-投手陣も安定していた

先発がまず頑張ってくれたというのがリズムよくチームが進めていける要因になっていましたし、本当にローテーションのそれぞれの投手がまず責任を果たしてくれたのが大きいですし。後はスグル(岩崎)とスアちゃん(スアレス)がね、いつも勝ちパターンの中でしっかり当たり前のように仕事をこなしてくれる。そういうパターンがしっかり作れたのは投手陣の中でも大きかったなと思います。

-青柳が8勝を挙げ、防御率1点台

すごいですよね。青柳が入ってきた時にオリンピック選手として選ばれるとか、夢にも思わなかった。逆に夢があるなと青柳を見ていると思いますし。青柳には失礼ですけど、あんなへたくそな選手があれだけ練習してはい上がってきて、チームのローテーションの中心になったり。日の丸をつけて戦うのは子どもたちに夢を与えてくれると思うんでね。キャラクターもいいですし、素晴らしい活躍で頑張ってくれていると思います。

-前半戦の投打のMVPは

どうかなーMVP。うーん、難しいな…。難しいですけど、マルテですかね。一本を決めるという働きもしてくれるんですけど、つなぐというところで、相手にとってすごく嫌な打者でいてくれるので。そういうところがジェリー(サンズ)につながったり、佐藤輝につながったりという風になっているのは、マルちゃんがいてくれるのは大きな存在じゃないかなと。マルちゃんですね。

-ピッチングでのMVPは

そうですね。青柳かスアちゃんか迷うところですけど、まあヤギですかね。

-理由は先ほど述べていただいたところもあると思うが

そうですね。今まで苦手なフィールディングであったり、左打者であったりそういうものがあったんですけど、それを乗り越えて、本当に安定して、投げてくれていますし、自信あふれて投げている姿も、もちろん結果も含めて、MVPは青柳かなと。

-後半戦に向けて楽しみにされているファンも多い。抱負を

交流戦明けはちょっと苦しみましたけど、このオリンピックブレークは僕たちが上がるための、ブレークだと僕は信じているので、ファンの皆さんと最後に喜んで、コロナもその頃は収まってくれたらいいなと思いながら、その未来を僕たちは思い描いて、僕たちも戦っていきます。一緒に夢を見て、最後に喜べるようなシーズンにしていく力をこれからも貸して下さい。よろしくお願いします。