左殺しのマサキリレー! 阪神石井将希投手(26)と育成ドラフト1位岩田将貴投手(23)の同名変則サウスポーリレーが実現した。

まずは石井将。5回に4番手で登板。1死一塁から併殺に打ち取り3人で片付けたが、左打者に四球を与え「絶対抑える場面で当たり前に抑えられるようにならないといけない」と反省した。

岩田将は6回に5番手で登板。プロ最長の2イニングを投げ2安打2三振1失点だった。19年に左内側側副靱帯(じんたい)の再建手術(トミー・ジョン手術)を受けた影響で、14日2軍広島戦でプロ初登板を果たしたばかり。プロ最多の42球を「左にも右にも両方に見極められる。ボールがはっきりしてたんで。そこを修正していかないといけない」と振り返った。

同じ左のサイドスロー。石井将は昨秋に上手投げから転向した。ソフトバンク嘉弥真、日本ハム宮西、巨人高梨、大江…。動画で研究を重ね「今は自分の形ができている」と完成度を高めてきた。

一方の岩田将は中学からサイドスロー。石井将にとっては年下だが、サイドスロー歴では“先輩”で「フォームも横でチラ見したり、握りとか見てますよ。年下ですけどサイド歴は長いんで勉強したい」と貪欲に学ぶ。

2人の共通した目標は「球威アップ」。この日は石井将が130キロ後半、岩田将が同前半で、打者を押し込むシーンは見られなかった。名前もフォームもそっくりの2人が、1軍の「左キラー」の座を目指し切磋琢磨(せっさたくま)を続ける。【中野椋】