エキシビションマッチ初戦は、後半戦の1軍入り、レギュラー取りを狙う若手が活躍した。

4番に入った高卒5年目、細川成也外野手(22)が9回1死、左中間スタンドへ本塁打を放った。甲斐野央の157キロに力負けしなかった。今季は開幕1軍に抜てきされながら、26試合で打率1割6分、25打数で0本塁打と結果を出せなかった。一方で2軍では打率2割4分8厘、105打数で10本塁打と、格の違いを見せていた。

若手の台頭を待ち望む三浦監督は「1本出てよかった。本人が一番ホッとしていると思う。まだ課題はあるが157キロをしっかり打ち返せた。今日のホームランをきっかけにしてもらいたい」。日本人離れした怪力と飛距離は、外国人選手にも見劣りしない。「そこは魅力というか武器。もう少し確実性は必要ですが、きっかけにしてもらえれば」と目を細めた。

5回は1死二塁では、9番一塁で出場した、大卒3年目の伊藤裕季也内野手(24)が左翼線へ適時二塁打を放った。バットを少し短く持ち、津森の147キロ直球をしっかり捉えた。一塁守備でも軽快な動きでワンバウンド送球をさばき、邪飛にも食らい付いた。今季はキャンプで1軍スタートしながら調子を崩し、公式戦では出場がなかった。

三浦監督は「今日は打撃がどうこうより、あそこでヒットを打った後の表情に気持ちが出ていた。このエキシビションマッチで自分でしっかりアピールする気持ちが出ていた。ファーストでもいいプレーをしていた」と高評価を与えた。

初戦を終え、残りエキシビションマッチは9試合。三浦監督は「まだ1試合終わっただけですが、今日(結果を)出して決まりじゃないが、10試合しっかり見て。今日(結果を)出せた選手は引き続きアピールして、出せなかった選手は明日どうするか」。サバイバル継続を宣言した。【斎藤直樹】

▽DeNA細川(9回に甲斐野から特大本塁打)「完璧です! ストレートがいい投手で、そのボールを仕留めることができ良かった。前の打席までヒットが出ていなかったので、何とか結果を残したかった」」

▽DeNA伊藤裕(5回に適時打)「1本でランナーをかえすため、がむしゃらに打ちにいきました。タイムリーになりうれしいです」