静岡裾野Aが大会初の3連覇を飾った。決勝で三島に16-3で大勝。エースで主将の上原堆我(たいが、伊東南中3年)が、投打にわたる活躍を見せた。

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王者の貫禄を見せつけた。先発した静岡裾野Aの上原が、最速137キロの直球を軸に3失点完投。「打たせて取る投球ができました」。打っても先制犠飛を含む3安打2打点と、投打で主役となった。大会を通じて好成績を残し、最優秀選手に選出された。持ち味の強力打線もエースを援護。15安打16得点で、3連覇をたぐり寄せた。

出場権を獲得していた、16日開幕予定の全日本選手権ジャイアンツカップが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった。全国優勝への夢を絶たれた3年生にとって、今大会が中学最後の公式戦となり、強い決意で試合に臨んでいた。上原は「気持ちを切り替え、必ず勝つつもりで戦った。良い形で大会を終えられて良かったです」と白い歯を見せた。今大会指揮を執った佐藤裕徳ヘッドコーチ(48)は「よく頑張った。静岡裾野らしい野球を見せてくれました」と目を細めた。

チームの3年生ほぼ全員が、県内外の高校に進学して野球を続ける。主軸の上原は県外の強豪校に進む。「もっと体力をつけたい。より投手としてレベルアップします」と誓った。【古地真隆】