巨人菅野智之投手が56日ぶりに1軍マウンドに戻ってきた。6回6安打5失点。期待の分だけ物足りなさは否めない。

1回2死一塁、鈴木誠に甘く入ったスライダーを仕留められ、先制2ランを浴びた。直後の坂倉には146キロを右中間に2者連続アーチ。続けざまの1発は、19年4月25日ヤクルト戦の3者連続以来だった。久々の1軍登板は立ち上がりにつまずいた。

再調整中は投球フォームは試行錯誤を重ね、シンプルに改良した。1カ所打撃登板を経て、19日に7年ぶりのイースタン・リーグに登板。ただ、実戦感覚での勝負勘はブランクが如実だった。試合前時点での今季8被本塁打のうちソロが7本、2ランが1本。この日は1回の鈴木誠に加え、6回に菊池涼からもカウント0-2から2本目の2ランを浴びた。

チームも1発攻勢に屈し、11失点で大敗した。95球を投げ終え「チームとして大事な時期の登板でゲームを作れずに申し訳ないです」と菅野。宮本投手チーフコーチは「智之の復活というのは我々にとっても是が非でも必要な部分」と次週の登板を示唆した。大エースの復活祭を待つ。【為田聡史】

▽巨人原監督(追い込んでから3被弾の菅野について)「経験を持っている投手なわけだから。今後の反省と対策という部分で、次に生かしてくれるでしょう」