阪神西勇が6回6安打3失点の粘投で、チームの勝利につなげた。「チームみんなで勝ち越してくれましたし、チームが勝つことが一番」。自身のプロ通算100勝は7度目の持ち越し。それでも最後はベンチ前でナインを笑顔で迎え入れ、ともに喜びを味わった。

初回を無失点で立ち上がると、2回から3イニング連続で3者凡退。持ち前の制球力で変化球を投げ分け、きっちり打ち取った。5回先頭の亀井に中前打を許すと、1死一、三塁から松原に先制の中越え適時三塁打を浴び2点を献上。6回にも1点を失ったが、粘り強く投げ続けた。

白星こそつかなかったが、矢野監督は右腕の気迫と姿勢を認めた。「すごく気持ちも出ていた。結果は勝負にいって打たれることもあるし、なんとかしようっていうのがすごくこの前の広島もそうやし、しっかり出ているんで。そういう点では大丈夫と思います」。

6月18日巨人戦で今季4勝目を挙げ、プロ通算100勝に王手をかけてから7戦連続お預け。それでも2戦連続でクオリティースタート(6回以上自責3以下)と復調の兆しを見せている。待望の節目の勝利も近そうだ。【磯綾乃】