DeNA今永昇太投手(27)が今季初めて本拠地で勝ち、横浜スタジアムでの通算20勝目を挙げた(史上18人目)。

今季最長8回で1失点。お立ち台で「この日のために頑張っていたといっても過言ではない」。自力CSを復活させ、声を弾ませた。

打者の観察眼が生きた。1回に3安打で1失点。「チェンジアップが見切られていた。強引に引っ張ろうとせず、潜り込んで浮いてきたところを打とうとする意図が見えた」。2回以降は直球とフォークを主体に変更した。2年ぶりに11三振を奪った。

5回に梅野、6回は大山を140キロのフォークで空振り三振。「チェンジアップの球速帯だったら、もう1個、体が前に出てレフト前とか。大山選手も梅野選手も拾うのがすごく上手な打者なので」。2球種の握りは一緒で、力を入れる指が中指か薬指かの差だけ。偽装に成功した。

9回2死から田中健が抑えた。「健二朗さんが最後を締めたことが価値の高い試合と感じている。ファームでリハビリしている選手が何人かいますが、彼らに必ず希望やモチベーションを与える姿だったと思う」。今永も昨年左肩を手術した。昨季をリハビリ組で過ごした左腕同士、二重の喜びとなった。【斎藤直樹】