日本ハムの2軍本拠地、千葉・鎌ケ谷で地元出身のパラリンピアンが始球式を行った。16日のイースタン・リーグ、ロッテ戦(鎌ケ谷)で大役を務めたのは、鎌ケ谷出身で東京パラリンピックの卓球女子日本代表として2種目に出場した竹内望(27=エントリー)。右肩から右手の指先にかけて障がいがある竹内は左腕で投球。「緊張した」と振り返りながらも、見事なノーバウンドスローを披露。「終わってみれば、足がガクガクでした。これまで芸能人の方たちの始球式を見ていて『きっとキャッチャーまで遠いんだろうな』と思っていたので、とにかくボールが(捕手へ)届いてよかったです」。場内から温かい拍手を浴びて、笑みを見せた。

小学4年生から本格的に始めた卓球で地道に積み重ねた努力が実り、パラリンピックは東京大会で初出場した。女子シングルス(立位10)、女子団体(立位9、10)の2種目に出場したが、シングルスでは前回大会まで4大会連続金メダルの女王、ナタリア・パルティカ(32=ポーランド)に敗れるなど勝利は得られなかった。「これまでの大会とは違う神秘的なものを感じました。もう1度、3年後のフランス・パリ大会で、あの舞台に立ちたい。そして今度こそ、メダルを狙いたい」と、3年後のリベンジを見据えた。