逆転でのAクラス入りを目指す広島が、右左の「ジグザグローテ」で18日からの9連戦に挑む。

台風14号接近のため17日のDeNA戦が中止。佐々岡監督は「当然、軸となる投手に投げてもらう」と話し、この日のナイターで先発予定だった大瀬良をデーゲームの18日にスライド登板させる。昨年7月にも「夜→昼」のスライドを経験した右腕は「対応できるように、ここからの過ごし方を大事にしたい」と気を引き締めた。

プロ初の2桁勝利へ王手をかけている九里は中12日を空け、当初の18日から22日巨人戦(マツダスタジアム)に回る見通しだ。指揮官は「ちょっとずらしてジャイアンツに持っていこうかな」と明言した。今季巨人戦は、今季5戦4勝1敗、防御率1・43とキラーぶりを発揮しており、10勝目に期待がかかる。

後半戦5戦未勝利と苦しむ森下は、今季3試合で防御率0・78と好相性の20日ヤクルト戦(神宮)に向かう見込みだ。14日の中日戦で6回6失点で7敗目と黒星が先行し、翌15日にはバンテリンドームの中堅付近で、佐々岡監督と約3分間話し込む姿があった。指揮官によると「これからチームを背負って、エースとなっていくためにも、みんな若い選手は背中を見ている。そういうところも踏まえて次の試合に向けてやるしかない」とハッパを掛けたという。

順当にいけば9連戦は、大瀬良、高橋昂、森下、床田、九里、玉村、大瀬良、高橋昂、森下と右左交互の並びとなる。若手先発陣が苦戦を続き、我慢の起用となっている佐々岡監督は「経験がない中で、ここをどう乗り切るか。最後までローテを守り切って、それが自信になって来年につなげられるのかという、最後の1カ月だと思う」と話した。

18年までリーグ3連覇したチームは、3年連続Bクラスが現実味を帯びてきている。Aクラスまで10ゲーム以上離れているが、巻き返しを狙える最後の大型連戦。逆襲ローテを整えた。【古財稜明】