<日本ハム0-4ロッテ>◇19日◇札幌ドーム

プロ3年目のロッテ小島和哉投手(25)がプロ初完封勝利を挙げた。日本ハム相手に4安打1四球6奪三振と危なげなく、自身最多8勝目も手にした。

前夜にチームの連勝が「6」で止まったばかり。快投で優勝へと再び勢いづけた。

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小島の、プロ野球選手としての哲学を感じる言葉を最近よく耳にする。

「油断したらすぐにやられる世界というふうに思っているので」

「プロに来て、少ないチャンスしかないと思っているので、1試合1試合をムダにしないように」

浦和学院、早大と歩んできた。決して自己評価が低い訳ではない。準備も含めて、与えられた仕事に真っ正面から取り組む姿勢を、言葉の端々から感じる。

好投しても、それで終わりにはしない。「感覚が良かった、で終わらせないようにして。何が良かったか悪かったかを常に考えているので」。己に誠実に向き合い、野球ノートにしたためている。学びの蓄積も投球に生かしている。

結果は初完封も、実は札幌ドームの高めのマウンドは得意ではなかった。「僕は平地になればなるほど好きな感覚なので」。前回の札幌では1回に33球を要したが、この日は早々にフィット。相手の早めの仕掛けもあって4回終了時でまだ39球だった。多くを感じながら、勝てる投手になっていく。【金子真仁】