阪神高橋遥人投手(25)が自己最多にあと1に迫る13奪三振の快投で、プロ4年目で初の完封勝利を挙げた。

相手エース菅野と緊迫の投手戦を繰り広げ、被安打はわずか5。プロ最多となる128球を投げ抜き、今季2勝目を挙げた。敵地でのヒーローインタビューで「最後しっかり締められてむちゃくちゃうれしかったです」と笑みを浮かべた。

初回から巨人打線のバットは次々に空を切った。2回2死一塁で中田からツーシームで空振り三振を奪うと、ここから6者連続三振。4回1死で6人目の坂本にはカウント2-2からスライダーを投じ、空振りした巧打者に勢いのあまり尻もちをつかせた。

8回は先頭の中田を味方の失策で出したが、代打の北村と若林を連続三振。巨人打線を圧倒した。最終回は連続内野安打から、この日初めて1死満塁のピンチを招いたが、丸をカットボールで空振り三振。最後は代打亀井に粘られながら右飛に仕留めた。

今季の高橋は上肢のコンディション不良で出遅れるも、9日ヤクルト戦で312日ぶりに1軍登板。前回18日中日戦で7回無失点、10奪三振と好投し今季初勝利を挙げていた。優勝争いの佳境で復活した左腕が、救世主になった。

▼高橋の2ケタ奪三振は通算5度目。自己最多は20年10月5日の巨人戦でプロ初完投したときに奪った14個。今季は前回18日中日戦で10奪三振。高橋は19年から3年連続で2ケタ奪三振をマークしている。

◆高橋遥人(たかはし・はると)1995年(平7)11月7日、静岡県生まれ。常葉学園橘中で3年夏に全国制覇。常葉学園橘2年夏に甲子園出場。亜大では1年秋からリーグ戦に登板し、3年春に全日本大学選手権出場。17年ドラフト2位で阪神入団。18年4月11日広島戦でプロ初登板。通算40試合、12勝17敗、防御率3・22。181センチ、79キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸2900万円。

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