ロッテ井口資仁監督(46)が12日、ドラフト1位に市和歌山・松川虎生捕手(17)を指名した流れを明かした。

「1位ということはメディアの前では報告はできませんでしたけど、2~3週間前から松川君行くというのは決めてましたので。自分も仕込んでましたので」

そう言って、市和歌山のユニホームカラーの緑色のネクタイを示した。胸ポケットには緑色のハンカチもセットで持っていた。「(ハンカチも)昨日もしてましたよ」とし、報道陣に対して「我々の勝ちですね。(1位指名が)分かられたら、我々が困るので」と笑った。

ドラフト前日10日の報道対応では「1位は投手ですか?」との質問に「そういう方向性では行ってますけど、どうなるか。野手も何人かピックアップしているので」と答えていた。バッテリーを組んだ市和歌山・小園も1位候補として高く評価してきたものの、9月中には松川1位で固め、ドラフト戦略を組み立てていた。

井口監督自身も160~170人の候補選手の映像をチェックしたという。「その中で捕手では筆頭に上がった選手なので。ドラフトのシミュレーションとかいろいろしても、やはり松川君が1位だったということです。松川君を確実に欲しいというのが我々のドラフトの戦略でした」と明かした。

打てる捕手として「マリーンズの黄金時代を担ってくれる選手の1人になってくれる」と最大限の期待を寄せる。「広角に長打を打てるのが一番の魅力。長打を打てる選手で引っ張るだけの選手はいっぱいいますけど、右方向へ大きいのを打てる打者はなかなかプロでも少ないので」。大きな期待を寄せ、未来へとつなげたい大事なオリックスとの首位攻防戦へと向かった。【金子真仁】