ファンを魅了するスターに育っていく。楽天ドラフト1位の昌平・吉野創士外野手(18)が18日、都内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円、年俸920万円で基本合意した。「ファンから愛されるような選手になりたい。いろんな方から応援されるような選手になりたい」。そうサプライズ1位指名を受けて、飛び込むプロの世界での誓いを立てた。

世界中から愛される存在が近所にいた。千葉・浦安市出身。少年野球時代に所属していたのは「舞浜フェニックス」。そう、あの東京ディズニーリゾートは、自宅から自転車で「15分ぐらい」と劇的に近い。夢の国の夜空を彩る花火も「近い距離で見える」。今まで行った回数は「5、6回ぐらい」というが、小学校の卒業記念ではクラスのみんなで一緒に遊んだ。ミッキーマウス、ドナルドダック、プーさん…。時間も国も飛び超えて、愛される存在が近くにいる環境で育った。

ファンを魅了する。プロ野球も人気商売だ。ただ、愛される存在になるには、まず結果を示さなくてはならない。高校通算56発のスラッガーは今、速い球に慣れる練習に重点を置き、入寮までには体重も3キロ増の80キロとする構え。「1年目の後半から1軍で出場できる選手になりたい」と力強い。将来は「球界を代表するバッターになりたい」と思い描く。そのバットで勝利を呼び込む一打を積み重ねる。そしてボールパークに人々を引きつける。【上田悠太】(金額は推定)