リーグ4冠のオリックス山本由伸投手(23)が、日本シリーズ開幕戦でヤクルトから“今季2勝目”を狙う。

10日のCSファイナル・ロッテ戦の4安打完封を含め、ここまで16連勝。5月28日ヤクルト戦での4勝目(5敗)から、不敗の進撃が始まった。この日ブルペン投球で調整。「1勝がとにかく大事。しっかり勝ちを目指して頑張りたい」と、17連勝に目を向けた。

3月26日のシーズン開幕・西武戦に始まり、東京五輪、CSファイナルと節目の開幕投手を務めてきた絶対エースが、頂上決戦でも先陣を切る。五輪の僚友、山田と村上が打線の軸に座るセ・リーグ王者。5月の交流戦ではともに無安打に封じ込んだが「山田さんは一流打者なので、しっかり厳しいコースに投げないと打たれると思う。(村上は)1発もありますし、ヒットもすごく打っている。負けないように頑張ります」と、昨日の友は今日の敵だ。

ファイナル初戦では、山本、奥川が、8年ぶりの同日CS完封をやってのけた。その2人が、先手必勝をかけて投げ合う。奥川の印象について、山本は「あまりわからないですね。リーグも違うので」と多くを語らなかったが「1勝を取るか取らないかが大事なので、先頭を出さないとか初回とか、投球の基本のところをしっかりしたい」と細心の注意を払う。18勝右腕から13勝左腕の宮城へ、勝利のバトンを渡す。【堀まどか】