オリックス中嶋聡監督(52)は5安打完封負けを素直に受け入れた。序盤に連打が欲しかったかと問われ、「もう、その通りでしょう。もっと荒れ球だと思っていたが、そこまで荒れていなかった。ボールも強いし、非常にいい投手ですよね」とヤクルト高橋を評した。

5回まで毎回安打しながら散発に終わった。二塁に進んだのは2度だけ。6回以降は無安打で出塁は安達が選んだ1四球だけと、球威の落ちない高橋を捉えられなかった。

初戦で5番だったT-岡田をポストシーズンで初めて外すなど打線に手を加えたが、結果的に機能しなかった。

同じ左腕の20歳宮城が、高橋と投手戦を演じた。「先に点を取れていたら、全然違う展開で宮城も楽に投げられていたと思う。それでもこの舞台であれだけの投球ができるというのはね。(登板が)まるまる1カ月空いたので心配していたけど、本当に十分な投球をしてくれたと思う」

次はホームを離れ、23日から舞台を東京ドームに移す。ここまで2試合とも先発を予告してきた中嶋監督だが「(試合の間が1日)空いた時だけはやめた方がいいと思うで」と第3戦の先発投手の公言は控えた。

黒星は10月20日の楽天戦以来、約1カ月ぶり。前日20日の初戦は2点ビハインドから9回に3点を奪う劇的サヨナラ勝ち。今度は対照的に打線が沈黙し、1勝1敗となった。

「そんなに簡単に終わるわけがない。それが日本シリーズだと思う」。終始、淡々と話す中嶋監督は敗戦のショックを感じさせなかった。【柏原誠】

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