長期離脱中の西武若林楽人外野手(22)が、来季開幕に照準を合わせた。

今年5月に「左膝前十字靱帯(じんたい)損傷」で全治9カ月の重傷。新人ながら約2カ月で20盗塁と驚異的ペースもケガに見舞われ「悔しい気持ちがわいてくるけど、本物じゃなかったというか、本物だったら多分(けがをせず)いけてたと思う」と、1カ月半に及ぶ入院と、リハビリをこなしながらに気持ちを整理した。

プロデビューからすぐに1番打者として片りんを見せた。ただ体への負担との戦いもあったという。「1番だったんで、最初に先制点取れることが試合としては大事。いけるときはどんどんいこうっていう、その分、体に負荷はかかっていた」。出塁すれば果敢に走った。盗塁企画数23回で20回成功。成功率は8割7分にも及ぶ。1試合3盗塁マークし、三盗も成功させる姿に辻発彦監督は「宇宙人」というほどだった。

これには若林も「宇宙人ですか。宇宙人はいいんじゃないですかね。僕は普通にやっていることなので」と受け入れた。一方で「その分体に負荷がかかるというのは承知した。全力で走るというのは出力が高い。パッと使う筋肉が。なので他の人より体が疲れたり、けがするリスクが上がってしまうんで、考えないといけない」と、体と向き合いながらスタイルを確立していく。

現在は7、8割でのダッシュができるところまで回復。キャッチボールや打撃も徐々に増やしている。退寮して1人暮らしを始めた。「戻れるかもわからないし、これ以上速くなれる可能性ももちろんあるんで、これからですね」と、前を向き復活を期した。

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