来秋ドラフト候補の投打二刀流、最速150キロ左腕の日体大・矢沢宏太投手(3年=藤嶺藤沢)が、3拍子そろった持ち味を存分にアピールした。

愛媛・松山市で行われた大学代表候補選考合宿の最終日となる5日、紅白戦に先発。2イニングを無安打無失点に抑えた。最速147キロ直球に2種類のスライダーとチェンジアップを交え、初回を3者連続三振。「圧倒したいと思っていたので、三振を狙っていた」と話した。

合宿初日には、50メートル走で5秒8とトップのタイムをたたき出し、2日目の紅白戦は打撃でアピール。最終日は投手として結果を残し「二刀流を持ち味にしているので、いろんな部分でアピールできて充実した3日間だった」と手応えを口にした。視察した阪神・畑山統括スカウトは「投手、打撃、足と3日間で見ることができた。来年の成長が楽しみ」。ヤクルト橿渕スカウトグループデスクは「いい球を投げていた。来年、さらに注目していかないといけない」と話した。

二刀流として活躍するエンゼルス大谷の存在は大きい。矢沢は「まずは自分がドラフトで1位のレベルにいくことが大事。投手、野手としても1位のレベルを目指していきたい」と来年を見据えた。【保坂恭子】