オリックス紅林弘太郎内野手(19)が、バラ色のオフを迎えた。大阪市内の球団施設で6日、契約交渉を行い、2160万円増の2880万円で更改。会見場に現れると「とてもいい評価をしてもらいました。今年の年俸の4倍。予想を超えていました」と、隠しきれない笑顔を見せた。

【関連記事】オリックスの契約更改状況一覧

プロ2年目で球団初の10代遊撃開幕スタメンに抜てきされ、球団初の10代2桁本塁打(10本)を記録。宗と組んだ三遊間では、ともに強肩を生かした深めの守備位置からゴロをさばき、投手陣を支えた。攻守の活躍を認められたが、向上心は天井知らずだ。

「ホームランは20本。打率も3割以上を目指していかないと3割打てない。盗塁もたくさん」と走攻守そろった万能型遊撃手を目標に挙げた。「個人的には悔しいシーズンだった」という個人成績の中で、特に2盗塁に終わったことを猛省。「(来季は)盗塁王目指して…いや、うそですけど、一番上を目指してやっていかないと、そこまでいけない」と量産を誓った。大好きな白米など炭水化物をタンパク質に切り替え、現在100キロ前後を行き来する体重を90キロ台前半まで減量。すいすい走れるスリムな姿で、来季もファンを魅了する。【堀まどか】(金額は推定)

◆今季の紅林 3月26日の開幕西武戦に9番遊撃でフル出場したが、ミスから失点。だが、同28日西武戦でギャレットからプロ1号を放ち完封負けを阻止。5月から遊撃の定位置を獲得。吉田正の故障離脱後は3番を任されるなど、チーム内の地位を固めていった。10月5日の日本ハム戦で河野から放った10号は、球団初の10代選手による2桁本塁打となった。今季通算打率は2割2分8厘ながら、初めて規定打席を満たし、パ27位となった。ロッテとのCSファイナルステージ、ヤクルトとの日本シリーズでも全試合フル出場。日本シリーズ第1戦では2安打してサヨナラ勝ちに貢献するなど、存在感を見せつけた。