プロ野球の発展に大きく貢献した野球人に贈られる「正力松太郎賞」の選考委員会が7日、都内で開かれ、侍ジャパンの稲葉篤紀前監督(49=現日本ハムGM)に特別賞が贈られた。自国開催で重圧をはねのけての金メダル獲得が評価された。米大リーグで満票でのMVPに選ばれたエンゼルス大谷翔平投手にも特別賞が贈られることが発表され、同一年に2人が特別賞を受賞。史上初のこととなった。

稲葉GMは「このたび、このような素晴らしい賞を受賞させていただき、大変光栄に思います。今回、受賞することが出来たのも、私が侍ジャパン・トップチームの監督として関わらせていただきました、全ての選手、コーチ、スタッフ、サポートしていただいた皆様の結束力のたまものだと思っています。今後も、微力ではありますが、野球界発展のために尽力して参ります」とコメントした。

◆正力松太郎賞 日本のプロ野球の発展に功績を残した正力松太郎氏を記念し、1977年(昭52)に制定。プロ野球界に貢献した監督、コーチ、選手、審判員を対象に、選考委員が選出。受賞者の最多はソフトバンク工藤監督の5度。04年に米大リーグのシーズン最多安打記録を更新したイチロー(マリナーズ)、13年に24勝0敗でチーム初優勝に貢献した田中将大(楽天)に特別賞が贈られた。

◆選考委員 王貞治(ソフトバンク球団会長)杉下茂(野球評論家、解説者)中西太(同上)山本浩二(同上)門田隆将(ジャーナリスト)