中日は27日、ソフトバンクにFA移籍した又吉克樹投手(31)の人的補償として岩崎翔投手(32)を獲得すると発表した。

岩崎は市船橋から07年高校ドラフト1巡目でソフトバンクに入団。最速157キロを誇る右腕で、リリーフに転向した17年に球団新となる72試合に登板して46ホールドポイントで最優秀中継ぎに輝き、リーグ優勝と日本一に貢献した。その後は右肘痛などに悩まされ、昨年までの3年間は計21試合の登板にとどまっていたが、今季はセットアッパーや抑えも務めて48試合まで増やし、2勝5敗6セーブ14ホールドを挙げた。ただ、後半戦は不調で2度のファーム落ちがあり、最終登板の10試合で4敗を喫するなど防御率は4・17と苦しんだ。プロ14年間で通算成績は登板299試合で30勝33敗11セーブ96ホールド、防御率3・48。今オフに現状維持の年俸6800万円で契約を更改していた。

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国内FA権を行使してソフトバンクに移籍した又吉の今季年俸はBランクとみられ、中日はソフトバンクに対して金銭補償(年俸の60%)か、人的補償プラス金銭補償(年俸の40%)を要求できた。ソフトバンクからプロテクトした28選手などを除いた獲得可能な選手のリストを24日に受け取り、協議を進めていた。

今季66試合で3勝2敗8セーブ33ホールドの又吉は流出したが、経験豊富なリリーバーを獲得し、立浪監督は球団を通じて「このような形でドラゴンズに来てもらう事になりましたが、必要な戦力として大変ありがたく思っています。新天地でもしっかり結果を出せる環境をつくります。期待してます」とコメントした。

◆岩崎翔(いわさき・しょう)1989年(平元)10月21日、千葉県生まれ。市船橋3年夏の甲子園に出場し、文星芸大付戦で最速150キロをマークした。千葉県では唐川(成田-ロッテ)と同学年。07年高校生ドラフト1巡目の外れ1位で中日との抽選になり、ソフトバンク入団。11年5月13日西武戦で初勝利。17年最優秀中継ぎ投手。ファーム日本選手権MVP2度(08、15年)。189センチ、85キロ。右投げ右打ち。来季年俸は現状維持の6800万円で契約更改していた。

◆人的補償 又吉は中日での年俸順位がBランク(4~10位)とみられ、中日はソフトバンクに対し金銭補償(年俸の60%)か、人的補償+金銭補償(年俸の40%)を要求できる。人的補償の選手はソフトバンクが提出したリスト(プロテクトした28人、外国人、直近ドラフト獲得選手を除く)から選ぶ。