「ドカベン」「野球狂の詩」などで人気を集めた漫画家の水島新司さんが肺炎のため10日に都内の病院で亡くなった。82歳だった。2020年(令2)12月1日には所属事務所を通じて引退を発表。その際に江川卓氏が語った水島氏の人柄を再掲する。

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江川卓氏(高校、大学時代から水島氏と親交)法大のとき、先生は私のために、小金井の自宅の庭に高さ30メートルほどのテレビアンテナを立ててくれました。当時UHF局しか放送がなかった6大学の中継を録画するためで、私は捕手の袴田(英利)とともに試合後、先生のお宅にお邪魔してその日の試合のビデオを見ながら“反省会”を開くのです。それは、毎試合ごとに行われました。私の大学通算47勝は先生宅のこのアンテナのおかげだと、今でも思っています。作新学院時代に甲子園に出場したとき、先生が宿舎に訪ねて来られ、キャッチボールをしたこともよく覚えています。先生は言わずとしれた南海ファン。よく「ホークスに来い」と言われたものでした。