師弟の恩返しを日の丸に込める。巨人中田翔内野手(32)が2日、宮崎キャンプを視察した侍ジャパン栗山監督から激励を受けた。日本ハムで10年間、監督と選手の間柄で苦楽をともにした“恩師”との再会。ほんの20秒足らず、あいさつ程度の会話の中で「『野球で恩返ししようぜ』と言葉をかけてもらいました」と肩を組まれ、「僕も全力でやりますし『今年は任せてください』という会話はしました」と約束した。

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昨年8月の移籍後、2人が顔を合わせるのは初めてだった。師弟であり、親子のような関係性で「監督と会うのは久々なので、なんて言うんですかね、ほっとしましたし、元気そうだなって思いました」と表情が和らいだ。

世界一を目指す戦いでも“再会”を熱望した。来春に第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が予定されている。チームでの活躍を大前提としつつ「まずはチームで結果を残して、その後にそういう風なものに選ばれたら最高だなと思います。監督と同じユニホームを着るというのは僕にとって、すごく特別なものがある。そうなれるように頑張りたい」と世界舞台も目標に加えた。

今キャンプは坂本、丸らと独自調整が許可されているS班スタート。「やりたいことを徹底的にできるという良さがある」とバットの入射角を意識して振り込んでいる。昨季は、7本塁打、打率1割台と低迷。大復活がなければ、日の丸どころかレギュラーにも届かない。「『自分らしく』というところを失ってしまったら僕じゃない。そこはいい意味で貫き通したいかなとは思います」。強打者の地位を奪回する。【為田聡史】