沖縄・宜野座キャンプで第1クールMVPに輝いた阪神及川雅貴投手(20)が日刊スポーツのインタビューに応じ、今季にかける意気込みを語った。22年チーム初の対外試合となる8日日本ハム戦(宜野座)の先発が濃厚。まずは新庄BIGBOSSから主役を奪い、ヤクルト奥川やオリックス宮城ら同期のライバルに負けじと3年目の大ブレークを目指す。トラ番の古財稜明記者が、期待の3年目左腕の本音に迫った。

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古財 3年目で初めての沖縄1軍キャンプですね。

及川 ブルペンで球数を投げる目標を持っている中で、しっかり投げられているので充実感はあります。

古財 ブルペンでは初日に92球、2日目は個人練習で投げ込み、3日目は100球。疲労感は?

及川 正直、疲労感は結構あります(笑い)。

古財 8日の日本ハム戦に先発する可能性が高い。日本中が注目の試合です。

及川 新庄監督がどんな野球をしてくるのか。すごく独特な考え方を持っている方だと思うので、わからないですし、そこはちょっと注意しながら投げていきたいと思います(笑い)。

古財 新庄監督の現役時代は記憶にある?

及川 全然記憶にないです。敬遠球を打ったサヨナラの場面は知っています。

古財 3日のシート打撃が雨で流れた。対打者はぶっつけ本番かもしれない。

及川 しっかり自分の良い感覚で、ストライク先行でリズム良く投げたい。ゴロを打たせるという持ち味を出していきたいです。

古財 快投すればさらに知名度も上がります。

及川 ファンの方々に試合全体を通して「この試合をみてよかったな」と思えるような、インパクトに残る投球をしたいです。

古財 横浜高の1学年先輩の万波選手もいますね。

及川 去年のフレッシュ球宴でオール直球勝負して二塁打を打たれた。今度は変化球も使って打ち取れたらなと思います(笑い)。

古財 オリックス山本投手も2年目中継ぎで経験を積んで、3年目に先発転向という共通点があります。

及川 勝手な自分の印象は、自分を持っている方なんだろうなと。すごく勉強されて、自分を理解している。そうじゃないと、あんなにすごい球も投げられないし、結果も出せてないと思う。自分もそういう人間を目指してやっています。

古財 山本投手は3年目で8勝、防御率1・95。先発としての目標は?

及川 比較するわけではないですけど、先発なら開幕ローテーション入りを目指して、1年間通して投げきって、2桁勝利を目標にしてやっていきたいです。

古財 高校時代は四天王の1人でした。同世代のヤクルト奥川投手、オリックス宮城投手の活躍はどう目に映りましたか?

及川 悔しい気持ちが一番ですね。今年先発でしっかり枠を勝ち取って、宮城、奥川、佐々木朗としっかり争って、競っていきたいなというか、離されないように追いついていきたいです。

古財 高校の大先輩、松坂大輔さんのように、いつかは「及川世代」に?

そうなれればいいですね(笑い)。

◆及川雅貴(およかわ・まさき)2001年(平13)4月18日生まれ、千葉県出身。横浜では甲子園に1年夏、2年夏、3年春と3度出場。大船渡・佐々木、星稜・奥川、創志学園・西と「高校四天王」と称された。昨季はプロ初登板を含むチーム5位の39試合に登板して存在感を発揮し、今季推定年俸は1420万円増の2000万円。184センチ、79キロ。左投げ左打ち。ニックネームは桂三枝(6代目桂文枝)のギャグにもなっている「オヨヨ」を希望。