沖縄・宜野座の1軍キャンプに参加している阪神ドラフト2位鈴木勇斗投手(21=創価大)、同3位桐敷拓馬投手(22=新潟医療福祉大)が、15日に行われる紅白戦(宜野座)で実戦デビューすることが判明した。15日からの第4クール3日間は対外試合の予定がなく、15日に紅白戦が組み込まれる見込み。即戦力で期待されるダブル左腕が、開幕1軍生き残りへアピールを目指す。

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2人の即戦力左腕がベールを脱ぐ日が近づいてきた。15日に組み込まれる予定の紅白戦で鈴木、桐敷がプロ初登板する見込みとなった。金村投手コーチが「(2人の実戦は)次のクールというか、その次のクールぐらい。そんなに焦っていない。試合が空く期間があるので、そこで打者に投げさせて」と明言。状況次第ではシート打撃など実戦形式の練習に変更する可能性もあるが、大卒新人2人が打者へ投球する姿が、まもなく披露される。

桐敷はすでに4度ブルペン入り。同コーチから「特に桐敷は仕上がって、いつでも実戦にいける状態ではあると思うけど、あえて我慢させて」と制御されるほど調整は順調だ。背番号47は「(佐藤)輝明さんとか糸井さんとかと対戦してみたい。左打者のインコースを課題にしているので頑張っていきたい」と恐れずに先輩の懐を突いていく意気込みを示した。

鈴木は前日8日、左親指のマメをつぶし、ブルペン投球を途中で切り上げたが「全く投げられないということではない。全然大丈夫です」と軽傷を強調した。「(佐藤)輝明さんとか、近本さんとか大山さん。本当にいい打者の方がたくさんいる。実際どう見えたとか、打者目線の意見を積極的に聞いていこうと思います」。対戦後には経験豊富な先輩たちにフィードバックをもらうつもりだ。

矢野監督は「自分が今持っている力でどれくらい通用するのか、そこを試していくのに実戦っていうのはやっぱり必要」と腕試しの機会を有効活用することを願った。同期でもありライバルでもある2人が、10日からの第3クールで“デビュー戦”へ向けて準備を進める。【中野椋】

○…キャンプ休養日に、鈴木と桐敷は沖縄・恩納村の宿舎にあるビーチでリフレッシュした。全長約250メートルを時速約25キロメートルで海上を滑走するホテルのアクティビティーを体験。鈴木が「すごく楽しかったです。海がきれいでした」と言えば、桐敷も「風を感じて、とても気持ち良かったです」とエメラルドグリーンの海と砂浜の景色を満喫した。ビーチに押し寄せられた軽石の除去活動も行い、鈴木は「今、問題になっているので、少しでも力になれたら」と真剣に語った。