ロッテ佐々木朗希投手(20)が、あこがれの人気お笑いコンビ「サンドウィッチマン」と対談した。

3月6日午後4時45分放送のNHK総合「サンドのお風呂いただきます 震災特番 岩手三陸海岸SP」内で実現した。すでに練習試合で自己最速タイ163キロをマークし、プロ3年目にさらなる飛躍が期待される若き右腕。笑いとしみじみのひとときを経て、勝負の1年へ弾みをつけた。

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東日本大震災から間もなく11年になる。「3・11」を前に、サンドウィッチマンの人情紀行バラエティーに、球界のスター候補がオンラインで共演する。

佐々木朗は少年時代からお笑い好きだった。笑いのツボは「現実じゃやらないようなこと言ったりするようなことやったりするネタ、あるじゃないですか。そういうおかしいのが好きですね」とのこと。ロッテ入団が決まった19年末、インタビューで特に好きなお笑い芸人を問われると「サンドウィッチマンさんです」と即答した。佐々木家のお茶の間にも笑いを届けていた、あこがれのスターとのリモート対談が実現した。

サンドウィッチマンの2人、元AKB48の横山由依が番組で訪れたのは、岩手・陸前高田市の中華料理店「四海楼」。震災により37歳で逝去した父功太さんの友人が営み、震災前の佐々木家の大みそかの定番「坦々鍋」をアレンジした「麻婆坦々麺」を、昨年から復刻メニューとして店でも出している。

懐かしの品を楽しむ3人と、佐々木朗はオンライン越しで会話を楽しんだ。宮城出身で大の楽天ファンとしても知られるサンドウィッチマンからは、現在の仕上がり具合を確認されつつも、いろいろな話題に。幼少期の驚き秘話、父への思い、母への思い、兄弟との関係、将来のこと。サンド節も随所に織り込まれ、立ち会った関係者は「とても盛り上がっていました」と証言。初めて世に出されるエピソードもいくつか含まれているという。

笑いあり、しみじみあり。1年前には「3月11日は毎年特別な日だと思います」と話した。陸前高田で被災した3・11に、サンドウィッチマンの2人も隣町の宮城・気仙沼で番組ロケをしていたという。長い年月で大きく成長し、オンラインながらついにゼロ距離になった。自身は調整段階の2月にして163キロをマークし、海外でも話題になるほど。スターから刺激を受け、スターになる1年へと駆けだす。