巨人の開幕投手に指名されている菅野智之投手(32)が打ち込まれた。オリックス戦に先発し4回7安打6失点。オープン戦では19年の同戦以来の6失点だったが、直球の球速とスライダーに収穫を見いだした。

この日、直球の最速は152キロを記録した。140キロ台後半から150キロ超を投げ込み「出力はだいぶ上がってきた。球速なんて自己満足の世界で、0点に抑えることが一番良いと思う中で、やっぱり球速も1つのバロメーター。(まだ)2、3キロは上がると思います」。5日の日本ハム戦の最速は149キロ。確実に本番モードに近づいた。

【ニッカン式スコア】オリックス-巨人詳細スコア

勝負球のスライダーは、新たな軌道を試投した。4回2死一、三塁、福田への2ボールからの3球目は、外角ボールゾーンからストライクゾーンに入れる通称“バックドア”。「良い球だったと思いますし、理想の形ではあります」と昨季は苦しんだ変化量も復調傾向。一方で「本来であれば、2ボールにしない方がいい」と課題も確認した。

開幕前の最終登板は中6日で18日ロッテ戦(東京ドーム)。結果をより強く意識して総仕上げをする。「しっかり結果にこだわっていく。もちろん、今日も結果にこだわって投げましたけど、(次回登板は)試す部分は、少なくなっていく」。大エースがここからさらにギアを上げる。【小早川宗一郎】

▽巨人桑田投手チーフコーチ(4回6失点の菅野について)「1つ1つのボールの、ストレートだったら出力が上がってきましたし、変化球も精度が前回よりも良くなってきてるんじゃないかなと思います」