阪神の新守護神候補、カイル・ケラー投手(28=パイレーツ)が、15日からのソフトバンク2連戦(ペイペイドーム)で初登板する方針となった。12日、甲子園球場でシート打撃に初登板した後、金村投手コーチが「ゲームに行ってもらいます」と明言した。

シート打撃は、矢野監督ら首脳陣も見守る中、マウンドからの投球練習は梅野が受け、実戦形式は坂本がマスクをかぶった。打者は江越、熊谷、小幡の3人で、打者8人に対し33球を投げ、安打性3本、2奪三振、2四球だった。

クイックから内角へ力強い直球を投げ込みファウルを奪い、緩いカーブや外角低めに落とす変化球などを試した。江越から空振り三振を奪ったのは、オフに新たに取り組んだスライダーとカットボールの中間球「スラッター」。金村コーチは「そのボールも僕はすごくいいなと思った。スラッターかな。すごく使えるのかなと思いました。横変化もあった方がバッターも戸惑う」と評価。「コントロールがすごくいいなと思いました。カーブも曲がり出してから鋭くなる、ナックルカーブみたいな感じ」と期待を膨らませた。

ケラーは6日に来日し政府の指針に基づいた入国者待機期間終了後、10日にチームに合流した。最速157キロ右腕は、昨季まで2年連続セーブ王を獲得しパドレスに移籍したスアレスの穴を埋める存在として大きな期待が寄せられている。

◆ケラー(初の甲子園のマウンドに)「いい景色で投げられて気持ち良かったです。久々に打者と対戦しましたけど、感じとしては決して悪くない、むしろよかったと思っています。肩肘、体問題なかったですし、真っすぐのコントロールがなかなか狙ったところにいかなかったですけど、それ以外は全体的にはよかったと思ってます」