ロッテ高部瑛斗外野手(24)が速すぎる。中日戦の7回、四球で出塁すると難なく二盗。続く2番マーティンの二塁へのゴロはやや押され気味で、高く弾んだ。深め守備の二塁高橋周がダッシュで前進する。「何かあった時のためにと、いつも走っているので」。高部は捕球直前に、すでに三塁を回っていた。

一塁は間に合わないと悟った高橋周が本塁突入に気付いた時には、もう遅い。送球するもヘッドスライディングでセーフ。その間、打球音から6秒前後。「何十回何百回もやって1回のプレーだと思うんですけど、それをああいう形でできたというのは、日頃の意識が実った成果だったんじゃないかなと思います」と土がついた胸を張った。

井口監督は「ずっと何年もやっていることなので。特に変わったことでは」と高部の好生還には淡々と話す。10戦連続で1番スタメンで、オープン戦の出塁率4割2分1厘、打率は12球団1位の3割9分6厘。荻野が出遅れており「(荻野)貴司がいない以上、そこのポジションに入ってくる」と高部の開幕1番起用を口にした。荻野合流後の起用にも「1番でも2番でもいけると思う」と期待。愛称“ベー”の快音&快足から、優勝への1年をスタートする。【金子真仁】

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