日本ハムは、早くも今季4度目の0封負け。開幕から10試合消化時点で1勝9敗は、前身の東映時代も含めて球団最低の勝率となった。

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新庄剛志監督(50)は「負けは続いていますけど、徐々にいい感じになってきている」としながらも、ここ一番で送り出した大砲候補に、注文も忘れなかった。

0-2の7回、1死満塁の大チャンスだった。映画「スター・ウォーズ」の悪役ダース・ベイダーのテーマ曲に乗って登場したのは、代打清宮。新庄監督は「『さあ、行きなさい』『ここで使うんだ』と」と、期待を込めて送り出した。打席に入った時の雰囲気は100点満点。スリーボールとなったところで、BIGBOSSから清宮へ「打て」のサインが出た。しかし、背番号21は、4、5球目と真ん中付近のストライクに手が出ず、結局、6球目の151キロに詰まって捕邪飛に倒れてしまった。

ベンチへ戻った清宮を、指揮官は「オレは君を信じて『打て』のサインを出したんだから、割り切って、バチーンと捉えに行きなさい」と、いさめたという。「ファイターズの若い子は、どんどん行って失敗から学ぶ。オレなら、行くけどね。オレなら(ボールが)1メートル50センチ手前でも振りに行く。あそこで打てば、ポーンってレベルが上がる」と、残念がった。

この日は、2度の満塁機で無得点。春季キャンプで何度も1死満塁を想定した練習を行ってきただけに、成果が出ず「もう1回キャンプしようかな」と苦笑い。「目先の1勝より、先の成長に期待している」と、前だけを見ている。【中島宙恵】