<西武5-1日本ハム>◇8日◇ベルーナドーム

西武山川穂高内野手(30)が“隠れ3冠王”に躍り出た。本塁打キング独走となる13号2ラン、14号3ランの2打席連発を含む4打数3安打5打点と大暴れ。打点は31となり、楽天浅村の27を抜き去りトップに浮上した。2冠だけでなく、打率も規定打席未到達ながら、3割7分2厘に上昇。首位打者日本ハム松本剛の3割5分2厘を上回った。今季は右太もも裏肉離れで14試合欠場した中で、異次元の成績を残している。

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5月8日は「母の日」であり「ゴーヤーの日」でもある。国内栽培の発祥地として沖縄県が97年に宣言した。那覇市出身の山川は、それを聞かれると「全然知らなかった」と苦笑い。ただ母喜代子さんが作ってくれたゴーヤー料理は原点の1つだ。久米島の祖父母がゴーヤーやサトウキビを栽培していた。「送られてきたゴーヤーは夏場は相当食べましたね。チャンプルーも毎食くらい食べてた」。

喜代子さんには感謝しかない。「ここまでデカくなったのは、お母さんのおかげ」。ゴーヤー料理だけに限らず、好きなだけ飯を腹に入れさせてくれた。自分の横で「お母さんはパンしか食べていなかったりしていた」のを覚えている。「元気よくやっているのが一番うれしいと思う。引き続き、けがなく元気な姿を見せられれば」。この日の活躍は、心配性という「お母さん」を安心させる最高のプレゼントにもなった。【上田悠太】