阪神湯浅京己投手(22)の母・衣子さん(49)が、日刊スポーツに観戦記を寄せた。けがを乗り越えた息子の勇姿に涙し、忘れられない「母の日」のエピソードも明かした。【聞き手=中野椋】

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まさかヒーローにまで選ばれるなんて。感無量です。コロナ禍の中、なかなか観戦することができませんでしたが今日、来てよかったです。去年、けがから復帰して1年。いろんなことがあったなって、思い出していました。リハビリ期間、私たちは何もできないもどかしさもあって、正直つらかったこともあります。だからこそ、投げている姿を目に焼き付けようと思っていたんですけど、涙で…。本当に、最高の親孝行をしてくれたと思います。

母の日に思い出に残っていることがあるんです。京己が聖光学院(福島)を卒業して、独立リーグに入った1年目。初めてのお給料でピンクの長財布を買ってくれました。今でも大切に使っています。感謝の気持ちを素直に伝えてくれる子で、何げない「ありがとう」だけでもすごく幸せな気持ちになるのに、今日の活躍は今までで一番のプレゼントになりました。これからもけがなく、チームのために貢献してほしいです。