明大が法大から2勝を挙げ、勝ち点を3に伸ばした。4連戦の激闘の末に接戦を制して首位に立ったが、田中武宏監督(61)は「まだまだです。みんな引きずりおろそうとしてくる。(次カードの)慶大が上だと思って、こちらも引きずりおろす気持ちで戦う」と気を引き締めていた。

打線がつながり、12安打で6点を奪った。3-4で迎えた5回1死一、二塁、蓑尾海斗捕手(4年=日南学園)の右前適時打で同点。さらに堀内祐我(ゆうが)内野手(3年=愛工大名電)の今季5試合目にして初安打となる右前適時打で再び勝ち越した。堀内は「そろそろ打たないとヤバイと思っていた。監督の『打て』のサインが僕のときだけ強く出ているような気がしたので、死ぬ気で打ちました。ヒットが出てほっとしています」と振り返り笑いを誘った。

中1日で先発した村田賢一投手(3年=春日部共栄)は、2本塁打を許すなど苦しみながら5回を被安打9の4失点で今春3勝目を挙げた。

6回からは、2番手の高山陽成投手(4年=作新学院)がマウンドへ。6回に2四球と暴投でピンチをつくったが、無失点で切り抜けた。ベンチに戻ると、田中監督から「投げたくないなら降りろ!」とゲキを飛ばされ、4回を被安打1の1失点と好救援。高山は「しかってもらってスイッチが入った。悔しかったので、反骨心でしっかりやってやろうと思いました」と明かした。

◆優勝の行方 明大が第6週(14日から)の慶大戦に勝ち点を挙げ、立大が早大戦で勝ち点を落とせば、明大の優勝が決まる。明大は現在、勝ち点3。慶大、立大、法大が勝ち点2で並ぶ。明大が次週に勝ち点を挙げれば4、慶大は残る早大戦に勝っても勝ち点3、立大も早大戦を落とせば、残る明大戦に勝ち点を挙げても3止まり。法大も東大戦に勝ち点を挙げて3となり、明大に及ばない。