硬い人工芝の札幌ドーム-。また西武にとっては“鬼門”の場所となってしまった。

試合後、辻監督は言った。「たしかにここは鬼門だからね。うちのチームは多いので」。18日には沖縄で試合。前日19日は飛行機を乗り継ぐ移動。試合前シートノックを取りやめるなど負担軽減をしていたが、悲劇は起こってしまった。

1回。プレーボールから4分足らず。無死二塁から2番金子が三塁前へバントを転がし、一塁もセーフとした。ただ、駆け抜けた後、立てなくなった。右太もも裏付近を押さえるように苦悶(くもん)の表情を浮かべた。そのまま1人では歩くことができず、両腕を支えられながらベンチに退いた。試合中に札幌市内の病院に向かった。

1回裏の守備では山川が一塁守備に何かをまく姿もあった。清めの塩だった。

苦い記憶でよみがえるのは3月30日。同じ札幌ドーム。山川も三塁ベースをオーバーランした時に右太もも裏を肉離れしていた。14試合の欠場を余儀なくされていた。山川は、昨年3月30日にも札幌ドームで本塁打を放った際、一塁ベース付近で体勢を崩し、左太もも裏を肉離れしていた。

指揮官は「いる選手でやるしかない」と受け止めた。

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