オリックスが3連勝で3位に浮上した。今季交流戦4カード目で初のカード初戦を白星で飾り、これで広島戦は18年から10連勝となった。

女房役の伏見寅威(32)が広島の夜空にキレイな弧を描いた。1点を追う2回2死一塁で左翼席へ逆転1号2ラン。内角球にうまく対応し「人生であんなバッティングをしたことがないのでビックリしました」と目を丸くした。

リード面でも先発田嶋が5回9安打を浴びながら1失点で白星に結びつけた。首脳陣が救援陣に3連投させない方針で、この日は守護神の平野佳がベンチ外。6回からはK-鈴木、阿部、黒木、3年ぶりセーブを挙げた近藤とつないだ。伏見は「まだ実績がない投手もいますけど、信頼できる投手が多い。すごく頼もしい」とリリーバーを褒めた。

これで借金2で、Aクラスに食らいつく。勢いに乗り、逆転トライを決める。【真柴健】

○…左太もも裏の軽度筋損傷から1軍復帰した吉田正が、3番左翼で出場した。7回まで出場し、4打数無安打だったが、元気な姿を見せた。中嶋監督は「やっぱり居るのは違います。本人が行く気満々だった。(状態は)100%ではないかもしれないので、気にしながら使っていきます」と話した。また、4番復帰したラオウ杉本は交流戦10試合で7度目のマルチ安打。期間中の打率は4割6分2厘と好調だが、指揮官は「まだまだまだ!」と愛のムチをふるった。

○…4日の広島戦に先発予定のエース山本が、昨夏の東京五輪で侍ジャパンの一員として戦った森下との投げ合いを楽しみにしている。「LINE(で連絡)しました。タクシーから見える(広島市内の)家の風景を(携帯で)撮って、どれが家ですか? って」と大笑い。プロ入り初のマツダスタジアムで単独トップの6勝目を狙う。

▽オリックス田嶋(5回9安打1失点で今季2勝目)「調子や内容は良くありませんでした。本当に最低限ではありますが、なんとかリードを守れたというところはよかった」

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