西武栗山巧外野手(38)が隠れた大記録のカウントダウンを迎えている。「気づけば、ここまで来たかという感じですね」。残り「4本」で、17日からのリーグ戦再開を迎える。

その記録は「同一球場での通算1000安打」。現存の本拠地では、横浜スタジアムで1075安打を放った石井琢朗(現DeNA野手総合コーチ)しかいない。達成すれば、2リーグ制後では史上11人目となる希少な記録。後楽園球場の長嶋茂雄、王貞治。大阪球場の野村克也、広瀬叔功、門田博光。広島市民球場の衣笠祥雄、山本浩二。ナゴヤ球場の高木守道。西宮球場の福本豊。まさにレジェンドたちの名前が並ぶ。

ベルーナドームは1979年に開場。名称変更やドーム化を経ながら、幾多の勝負が繰り広げられてきた。栗山は05年4月12日の日本ハム戦で二塁内野安打を記録したのを皮切りに、18年間で996本を積み重ねてきた。球場史でも球団史でも初の快挙へ、あと4本。「ホームのファンの皆さんにしっかり見てもらいたいとの思いが強い」だけに、うれしさも大きい。同球場での通算安打ランキングは2位に857本の石毛宏典、3位に813本の伊東勤と続く。栗山は「黄金時代の選手たちを超えられると思っていないし、まだまだ学ぶことは多い。勉強していきたい」と、引き締めることも忘れない。

通算1500安打も2000安打も達成したのは敵地。この記録は必ず所沢のファンの前で決められるだけに「安心していける」と笑った。17日からのオリックス3連戦は、そのベルーナドーム。交流戦は打率4割2分4厘と好調で終え、即たどり着く可能性も。「ミスター・ライオンズ」に新たな勲章が加わる時が近づいている。【上田悠太】

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