元西武でパドレス傘下3Aエルパソを自由契約になった秋山翔吾外野手(34)が6月30日、マツダスタジアムで広島入団会見を行った。日米1476安打を誇るヒットマンは、カープ伝統の背番号9をもらって感謝。現在の体調、新たにチームメートになる仲間への思いなどをたっぷり語った。

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<一問一答>

-背番号は「9」

伝統のある番号だという認識があるので、それを提示していただいてうれしく思います。

-レッズ時代も赤で「C」のユニホームを着ていた

たまたまそういうことになりましたけど、どの球団から戻ってきても新しい環境でやることの緊張感の方が強いので、全く別物だと思っています。中央大とか智弁からカープに来ても、環境は変わるし、似てるというけど別物。それはファンの方は分かっていると思います。

-自身のコンディションは

6月の頭にアメリカでコロナになって、リリースが決まるまでの間は直前までチームに合流できなかった。合流しても試合に出ずに、軽い練習の方がいいという中でやっていた。そのあとすぐの帰国になりましたし、日本に帰ってきてからも簡単に普段の練習量は確保できなかった。そのへんはどれだけ(時間が)あれば状態が戻るかはまだわからないけど、「焦らないでいい」という言葉に甘えずに、早く取り戻せるようにしたいと思います。

-帰国してからの練習量は

帰国してから練習量が落ちたというよりは、6月入ってからは、硬球でキャッチボールするのもなかなかね。この時期にチームを決めていることもあって、それぞれの球団と交渉する時間もあって、そっちにウエートを置いていたので、合間を見ながら(練習をしていた)という感じです。

-佐々岡監督も本人と話して今後を決めると言っていた。自身としては

調整に回している分だけ試合が進む。あとどの程度出れば万全かというのも判断が難しいところ。ここからと言われれば、そこに合わせてやるだけ。あとはブルペンに入ってボール見たり、速いマシンを打ったり。プラス、実戦がどれくらいやれるかですね。

-日本代表の会沢や菊池涼、田中広がアプローチしてくれた

年の近い、侍ジャパンで一緒にやってた選手というところで、言ってもらった。会沢は早くから言ってくれていました。その中で(会沢個人としては)表で「『アキ、来てくれ、一緒にやろうよ』というのは言えない」と言われた。それは僕がカープに来ることによって出られなくなる選手がいたりとか、こうやって「かわいい後輩たちのことを」というのを(会沢が)自分の口で言ってくれたんですよ。チームリーダーをやってる選手がそういう思いを持っているという、彼の人間性というのはあらためてすごいなと思ったし、すごく感謝しています。菊池もそうですけどね。菊池の方はちょっとアプローチがまた違いますけど。それでもやっぱり知ってくれて「やろう」と言ってくれたのは僕にとっては1つの要因になったと思います。広輔もそうです。

◆秋山翔吾(あきやま・しょうご)1988年(昭63)4月16日生まれ。神奈川県出身。横浜創学館-八戸大を経て、10年ドラフト3位で西武入団。15年の216安打は今なおプロ野球シーズン最多記録。19年オフに海外FA権を行使してレッズへ移籍し、日本人初の同球団所属選手となった。NPBでは首位打者1回、最多安打4回のほか、ベストナイン4回、ゴールデングラブ賞6回。183センチ、86キロ。右投げ左打ち。

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