日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が伝説級のアピールでレギュラーの座にトライする。12日、静岡で全体練習に参加。13日から楽天2連戦が行われる草薙球場は、1934年(昭9)の日米野球で沢村栄治とベーブ・ルースが名勝負を繰り広げた舞台だ。北砂リトル時代に米国での世界大会で本塁打を放ち、米メディアに“和製ベーブ・ルース”と評された清宮は「ベーブ・ルース級の活躍ができるように頑張ります」と、ニヤリと笑った。

静岡は縁のある土地だ。「父親がここ(静岡)で監督をしていたので何回も来たことがある」。父克幸さんが11年から19年まで監督を務めたヤマハ発動機ラグビー部(現静岡ブルーレヴズ)の本拠地でもあり、4年前には「ホームラン打ちました。めっちゃ覚えてます」。新人時代の18年8月21日ソフトバンク戦。1軍へ緊急昇格し、2号2ランを放った思い出もある。

直近7試合で4本塁打。さらに7試合連続安打、5試合連続打点と好調だが、浮かれることはない。理由は、7日ロッテ戦の試合前に飛び出た、新庄剛志監督(50)の「オールスター明けから、ポジションも打順も固定していく」宣言だ。

清宮 打って守って、全力でやるだけ。やることは変わらないけど、もっともっとアピールしたいです。

BIGBOSSによる「第1次トライアウト」期間は前半戦の残り10試合。この日も稲葉GMと居残り特打を敢行するなど、一瞬たりとも気は抜かない。ベーブ・ルース像が鎮座する草薙球場から、レギュラー獲得アピールのラストスパートをかける。【木下大輔】

○…ポンセが万全の準備を整えた。13日楽天戦(静岡)で先発。この日は草薙球場で「マウンドからの景色がどう見えるかを事前に確認した」と、キャッチボールなどに加えてイメージトレーニングも完了。「米国だけじゃなくて野球界全体で特別な選手だと思う」というベーブ・ルースの像がある球場で“5度目の正直”となる来日初勝利を目指す。

○…今川が持ち味のパンチ力で1軍復帰へ猛アピールした。2軍ロッテ戦の7回、右中間へ2ラン。「狙い以上の1発を打ててうれしかった」と会心だった。この日、静岡で取材対応した新庄監督は「(2軍調整中の)万波君、今川君がどう変わったか」と名前を挙げて期待した。今川は「1日でも早く1軍に合流したい。以前の僕よりも成長している」と自信を見せた。

○…ドラフト5位畔柳が活を入れられた。イースタン・リーグ、ロッテ戦(鎌ケ谷)の7回に2番手で登板。四死球で無死一、二塁のピンチを招いたが、最速150キロの直球などで1イニングを無失点でしのいだ。「ゼロに抑えられたのは良かった」と振り返ったが、木田2軍監督は「最初から開き直ってやれ」と、試合後に反省会を開いたことを明かした。

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