V奪回に向けてソフトバンク藤本博史監督(58)が早くもチームにムチを入れた。後半戦開幕を翌日に控えた28日、BIGFACEは全体練習前にコーチ、選手に向け「(後半戦は)少々しんどくても行きましょう。辛抱してもらう。明るく、元気に厳しくやっていこうと伝えた」と話した。

初タクトは開幕8連勝の好ダッシュをかけた。球宴を挟んで首位ターンは決めたものの、これまで46勝40敗(1分け)。8連勝後は「借金2」の戦いとなっている。さらに首位立っているとは言え、5球団が2.5ゲーム差にひしめく大混戦状態。指揮官にとってもどかしさもあるのだろう。中継ぎ陣の「3連投」も予告。「勢いをつけないと。5球団がだんご状態やからね。全チームが侮れないというか、1試合1試合、ほんとしっかりやっていかないと」と語気を強めた。

「勝利」と「世代交代」の2つの課題を追い求めたが、残り56試合は必勝に徹する。練習後には藤本監督自らが「ロマン砲」と表現するリチャードに加え、今季3本塁打を放ち、打力が魅力の4年目捕手渡辺の1軍登録を抹消。V奪回に向け、なりふり構わず必勝のタクトを振り続けるつもりだ。

○…後半戦の先陣を切るエース千賀が、ミス撲滅の投球で必勝を誓った。「ミスをした方が負ける。点の取られ方には投手も関わってくるし、点を取られないようにミスの確率を下げたい」。0.5差の2位西武との3連戦。球宴でもアーチを放った山川ら「山賊打線」の豪打を警戒しながらも無駄な失点につながる投球に注意を払う。「山川さんだけじゃなく、他に走者を出したり失点しないようにしたい」と気を引き締めた。

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