阪神近本光司外野手(27)が電光石火の先制打でチームに流れを呼び込んだ。

初回、先頭中野、島田が連続の右前打でチャンスメーク。無死一、三塁のカウント1-2からの4球目、甘く入った変化球をさばき、右前への適時打を決めた。これが決勝打となり「1、2番が出塁してチャンスをつくってくれたので、なんとか1点先制をというところを作りたいと思ったので、よかったです」と喜んだ。

直後に佐藤輝の打席の2球目で、二塁走者の島田とともにダブルスチールを成功させ、4年連続となる20盗塁をマーク。糸原の内野ゴロの間に3点目のホームを踏んだ。近本は3回先頭でも右前打を記録。球宴では2試合連続マルチ安打を放ち、同通算打率7割3分3厘を誇るお祭り男が、勢いをチームにも運んだ。

28日には母校の社(やしろ)が兵庫大会を制し、創部74年目で初めて夏の甲子園出場を決めた。「よかったですね。僕に『おめでとう』と言われるんですけど、僕におめでとうじゃなくて、僕も『おめでとう』(と言う方)なので。現役の子たちが頑張って初出場できたので、すごく刺激になっています」とほおを緩めた。後輩の活躍にも背中を押され、チームの大きな1勝に貢献した。【古財稜明】

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