連敗ストップは右腕に託された。広島森下暢仁投手(24)が2日DeNA戦(横浜)に先発する。チームは後半戦初戦の最下位中日戦で手痛い3連敗を食らって4連敗。週頭を取って勢いづけるべく、床田と並ぶチーム最多タイの8勝を挙げる右腕に“新火曜日の男”が託された。広島は8月だけでも2度、週頭にヤクルト3連戦がある。森下-床田-九里の3枚を並べて、首位猛追を期す。

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強い日差しが注ぐマツダスタジアムで、森下が爽やかな半袖半ズボンで最終調整を行った。キャッチボールやダッシュなどで汗を流し、先発予定の2日DeNA戦に照準を合わせた。公式戦は7月23日のヤクルト戦から中9日空けての登板。26日のオールスター第1戦(ペイペイドーム)で1回2/3を投げており、実質中6日で先発マウンドに上がる。「球宴から中6日なので別に変わることはない。チームに良い流れを持ってこられたらなと思う」。通常通りの準備で、今季初の火曜日登板に控える。

佐々岡監督は「オールスターに出る、出ないに関係なく、出なくても(後半戦)2つ目(のDeNA戦)に行かせようと思っていた」と話しており、以前から森下-床田-九里の3枚を週の前半に持ってくるプランを練っていた。広島は8月だけでも火曜日から始まるヤクルト戦のカードが2度ある。それらも踏まえ、8勝で勝ち頭の森下&床田の2枚を週頭に組み込んだとみられる。森下は「そこ(火曜日)に関してはそんなに意識してないが、こうやって連敗できているので、何とか止められるようにやりたい」と気合十分。4連敗中のチームを救うべく、言葉に力がこもった。

警戒すべきは4月に右肘を手術し、出遅れていたオースティン。2日から1軍復帰予定で「良い打者だと思うし、しっかり勝負していけたらなと思う」と引き締めた。過去8打数4安打1本塁打と苦手にしている大砲に細心の注意を払う。

勝てば3位は変わらないが、負ければ7月12日以来の4位に後退する。Aクラス死守へ「なんだかんだ(横浜で)点を取られているイメージはある。そこを抑えられるように」と慢心はない。チームは今季横浜で6戦6勝。相性の良い球場で連敗ストップ&3位キープへ。新火曜日の男がチームを勢いづける。【前山慎治】

○…森下と並ぶ8勝の床田は3日に浜口との投げ合いが予想される。今季のDeNAは7月13日のホームでの1戦だけで、8回1失点で勝利投手になった。「前回は佐野に(ソロを)打たれている。ソロはOKくらいの気持ち。横浜でのDeNAは乗ったら止まらないイメージ。先頭を取って、連打を食らわないようにしたい」。キャリアハイ更新中の左腕が9勝目を狙う。

○…1度は中継ぎ待機もした九里が4日DeNA戦で先発復帰する見込みとなった。7月24日ヤクルト戦に先発後、同30日中日戦は中継ぎで1イニング投げた。「行けと言われたところで行くだけ。(中継ぎ登板は)関係ない。それがどう関わってくるとかは、言い訳にしかならない」。昨季13勝で最多勝右腕はいまだ4勝(7敗)。後半戦の逆襲を期してギアを上げる。

○…7月31日中日戦に先発し、5回途中2失点だった野村が出場選手登録を抹消された。代役として29日ウエスタン・リーグ阪神戦で8回無安打無失点に抑えた遠藤が、7日ホーム阪神戦に先発予定となった。また、19日に新型コロナウイルス陽性判定を受けたターリーについて、横山投手コーチが「戻ってくる」と、2日DeNA戦からの1軍合流予定を明かした。

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