漂う重い空気をまずは振り払った。初回2死一、二塁。ロッテ佐藤都志也捕手が西武今井の初球カットボールを捉え、右翼席へ6号先制3ランを運んだ。「チャンスだったので積極的にいきました」。連続四球の後に3、4番が凡退。持ち直すか、という局面をひと振りで戻した。

東條、小野、オスナら救援陣、高部や山口の好打者など、貢献度の高い選手が新型コロナ陽性で離脱する苦しい状況だ。首位西武とは5.5ゲーム差の5位にいる。正念場の3連戦で、まずは主導権を握る価値ある1発になった。佐藤都自身も7月22日に陽性判定で一時離脱。戦線復帰後初の本塁打となった。

捕手に一塁に、中軸に。プロ3年目はフル回転でチームを支え「何とか100試合出場を」という年始目標を優にクリアできそうなほど、充実するシーズンを送る。この日はマーティンも1軍合流。苦境での粘りがロッテの真骨頂だ。

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