ソフトバンクが、後半戦初の連勝を決めた。今季初先発の武田翔太投手(29)が、7回途中1失点の好投で今季初勝利。今年初のお立ち台で「チームの力になれてない時期が多かったので、今日は絶対にどうにかしたいという思いで投げていました」と頬を緩めた。

代名詞のカーブに加え、新たな武器を駆使した。「今日からチェンジアップを新球で投げていた。ぶっつけ本番だった。投げてみたら、めっちゃ効いた」。最近、和田に投げ方を教わった新球で楽天打線を牛耳った。最後は慣れないボールの多投が影響し、右手指がつるアクシデントで降板したが、デビューした12年から11年連続勝利となった。

昨年末に年俸9000万円増の4年総額6億円という大型契約を結んだ。だが今季はキャンプ中に広背筋を痛めた影響などで出遅れ、初昇格は7月だった。今季ブレークした左腕の大関が、精巣がん疑いで手術。エース千賀も新型コロナウイルス陽性で離脱という、先発投手陣にとって苦しい状況での今季初先発だった。実績ある右腕の復活に、藤本監督は「試合をしっかりとつくってくれましたよね。いいリズムで投げてくれたので、打線の方もいい流れになった」とうなずいた。

これで約1カ月、9カードぶりの勝ち越し。後半戦は初の連勝だ。藤本監督は「ほんまに? 全然知らんかった。良かったね」。手負いの鷹が、じわじわと上昇気配を見せてきた。

   【山本大地】

▼ソフトバンク嘉弥真(3連投も7回無死一塁から3人で抑え)「0点で抑えることができて良かったです。チームのみんなが頑張っている中で、勝ちに貢献することができて良かったです」

▼ソフトバンク柳田(5回の中前タイムリーに)「いい流れに続くことができました。大きい追加点となって良かったです」

▼ソフトバンク牧原大(5回2死一、二塁から中前適時打)「気持ち1本! いい流れの中のチャンスだったので、思い切ってスイングを仕掛けることができました」

【関連記事】ソフトバンクホークスニュース一覧