ロッテ森遼大朗投手(23)が7日の西武戦(ベルーナドーム、午後5時開始予定)でプロ初の先発マウンドへ上がる。前日6日には「プロ初先発は人生1回しかないので、その1回を楽しめたらいいなと思います」と味のあるコメントをし、気持ちを引き締めた。

180センチ右腕は都城商(宮崎)から育成契約で入団し、今季で5年目。昨オフに念願の支配下登録を手にした。直球は最速で140キロ台中盤。フォーク、スライダー、カーブと丁寧に投げるオーソドックスなタイプの右腕だ。

個性といえば高校時代、17年7月14日付の日刊スポーツに「九州NO・1美フォーム」として大きく取り上げられている。その美フォームはプロ入り後「ちゃんと体の軸を縦に使える感覚が出てきたという感じです」とさらに確固としたものに構築してきた。

入団前の故障もあり、2軍で安定した投球を見せ始めたのは、イースタン・リーグで10勝を挙げた昨季から。石垣島キャンプで肉離れに見舞われたが、そこでの2軍降格が1つの転機に。同じように2軍調整していたベテラン美馬にフォークを教わり、大きく飛躍。「美馬さんは、腕の振りとか位置的に自分と似た感じなので(フォークを)投げられるんじゃないかということで教えてもらって。それがうまくはまって、という感じですかね」。昨オフには美馬と自主トレもともにし、技術や感性を磨いてきた。

「やっと来たチャンスなので」と表現するプロ初先発は、思い切り振ってくる西武打線。4年半で学んできた技術が試される。「投げ負けないようにしたいです」と意気込む。

なお、名前は遼大朗で「りょうたろう」と読む。森遼太朗や遼太郎と間違えられることも少なくない。「知名度が足りないな~っていうのはありますね」と苦笑いしていたのは今年の2月。森遼大朗、とはっきり刻む夏の1日にしたい。【ロッテ担当=金子真仁】

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