ロッテ安田尚憲内野手(23)が乗ってきた。27日~29日の楽天3連戦(ZOZOマリン)では12打数8安打で、8安打のうち本塁打が2本、二塁打が2本。本塁打にしても「完璧な当たりでした」と自画自賛するほど。「思い切って行けているので、いいスイングができていると思います」と振り返った。

突然変異したわけではない。7月の終わり、オンラインインタビューでシーズンの満足度を尋ねた。「半分もいかないくらいだと思いますけど、去年よりもやれることは増えてると思いますし、全く成長していないわけではないと思います」と自信を持って答えた。

「技術はそんなすぐに目に見えて上がっていくことはないんですけど、僕が試合終わりにティー打撃をしているのはメンタルの整理とかもあるので」

安田ら若手選手たちは、コーチ陣が見守る中でナイター後もバットを握る。やることも費やす時間も、人それぞれ。安田は室内練習場でティー打撃を行う。「僕は基本、正面からティーで投げてもらってその日の確認とかをしています。時間もきっちり決めてはいないです。いい感覚で終われれば」。

ナイターだと午前中にはマリンに入り、トレーナーらに体をほぐしてもらい、昼食後に午後1時から特打に入る。「1時間弱くらいですかね。山口とか和田さん、茶谷さんとか若いメンバーで回しています」。100球近く打ってから、全体メニューとしての打撃練習でもしっかり振る。

試合前に振って、試合で振って、試合後に振って。それでも1日は終わらない。「アナリストさんからのデータとかも見つつ、対戦動画とかも見て。打席でのボールの待ち方であったりのイメージというのは、前日のうちにやることが多いですね」。シーズン中も、シーズンオフも。打撃追求の旅は終わらない。

29日のソフトバンク戦(京セラドーム大阪)では、三塁守備での思い切りの良さもあった。

「本当に毎日たくさんノックを打ってもらって、ちょっとずつ試合の中でも落ち着きが出てきたかなと思います。技術的なところはものすごく成長したとは思わないんですけど、落ち着き方はだいぶ変わってきたかなと思います」

プロ5年目の夏。何かと比較されてきたヤクルト村上は、日本球界屈指の打者に成長した。安田もいよいよ期待に応え始めている。【金子真仁】

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