2位のDeNAが、30日間で27試合が予定される超過密日程の勝負の9月を白星でスタートし、首位ヤクルトに6ゲーム差に迫った。降雨で2度、計1時間中断された中、3回に桑原が左中席への先制の4号2ラン。4回には伊藤が右中間を破る適時二塁打を放ち、6回にはソトの左翼フェンス直撃の適時打でリードを広げ、7回に佐野、牧の連続適時打でダメ押しした。

大量点を奪った中、野手のキーワードは「つなぎ」の精神だった。先制弾の桑原は「みんながつないでくれたチャンスだったので、自分のスイングで後ろにつなぐことを心掛けました」とコメント。追加点となる適時二塁打を放った伊藤は「後ろは(投手の)ロメロでしたが、つなぐ気持ちで打席に入りました」と狙いを明かし、外角球を強引にいかず、逆方向に打ち返した。

キャンプから掲げる「新番長野球」を実践した。3回はロメロが犠打を決め、7回には桑原が犠打を成功。ともに複数得点に結び付けた。6回には右翼へ安打を放った宮崎が相手の送球ミスにつけ込み、迷わずに二塁に進塁。1つ先の塁を狙いにいく意識が、ソトの適時打による追加点を呼び込んだ。投手陣は今季のテーマのストライクゾーン内で勝負し、中日打線を沈黙させた。

今季は新型コロナウイルスの影響も含め15試合が中止。それに伴って、今月は9連戦、10連戦を含めた27試合が組まれる。月間18勝をマークし、97年8月の20勝に次ぐ球団史上2位タイを記録した8月の勢いに乗るように、投打ががっちりかみ合った形で中日に同一カード3連勝。今季の対中日戦は15勝3敗1分けとした。【久保賢吾】

○…田中健が1軍復帰即登板し、1回を無失点に抑えた。7月に右太もも裏の肉離れを発症し、出場選手登録を抹消。約1カ月半ぶりに1軍に合流した。「久しぶりの登板で緊張しました。昇格後すぐに登板の機会があり、うれしいです」とコメント。三浦監督は「安心して、見ていられた。連戦が続くところで戻ってくれたことは大きいです」と歓迎した。

▽DeNA牧(7回に中前適時打)「チャンスで打つことができて、良かったです。流れに乗れるようにと思っていたのでうれしいです」

▽DeNA佐野(7回に右前適時打)「チャンスでしたが、冷静に打席に入ることができました。ランナーをかえすことができ、良かったです」

【関連記事】DeNAニュース一覧