中日小笠原慎之介投手が汚名返上の7勝目を挙げた。6度先頭打者を許したが、8回途中を8安打1失点。自身の連敗を2で、チームの連敗も4で止める好投を見せた。

「慎重だったら、カーブは投げられない。そのくらいの覚悟を持って投げた」

前夜50号を放った4番村上のアーチは封印した。2安打されたが6回2死の第3打席は、カーブ連投で空振り三振。肉を切らせて骨を断つ戦法で、今季セ・リーグワーストの3被弾を献上していた主砲を得点にからませなかった。

自己最速タイの152キロもマーク。4回無死一、三塁のピンチでは、オスナの投直を自身の左足付け根に当てながら捕球し、飛び出した一塁走者の村上もアウトにする併殺も完成させた。ベンチで患部の状態を確認後、サンタナを空振り三振に斬った。「本当は(8回を)完結したかった。あと(残り試合)は全力で全部投げるつもり」。2年連続の規定投球回数クリアも射程圏。大野雄、柳と3本柱を指名されてきた左腕が貪欲に白星を重ねる。【伊東大介】

▽中日立浪監督(小笠原について) (結果的に投直となった4回オスナの左足付け根付近への打球直撃は)大事に至らずによかった。7、8回まで投げられるようになり、素晴らしい投球だった。

▽中日A・マルティネス(初回に2日の1軍復帰後、初安打となる左翼線適時二塁打) いいところに球が飛んで(ライン)ギリギリのところに落ちてくれた。

○…不振だったダヤン・ビシエド内野手が乗ってきた。初回2死一塁。先発小川の直球に差し込まれた飛球を、左翼キブレハンが見失ってラッキーな先制二塁打。タイムリーは8月18日の敵地広島戦以来、58打席ぶりで「神様が味方してくれた幸運なヒット」と喜んだ。6回には小川の内角高めの直球を左翼席に運び、7月29日の広島戦以来36日ぶりの12号ソロ。1発を含む2日連続の猛打賞で小笠原を援護した。

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