“新BIGBOSS打法”で、勝負弱さと決別だ! 日本ハム清宮幸太郎内野手(23)が、今季10度目の満塁機で初安打初打点。3-1の5回2死満塁で、オリックス2番手の山田修義投手(30)から、走者一掃の適時三塁打を放った。得点圏打率は1割台とまだまだ低いが、新庄剛志監督(50)の「指1本短く持ってみ」という助言を生かして大成功。チームの2連勝に貢献した。

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右中間を真っ二つに破った日本ハム清宮の打球に、BIGBOSSは右手でガッツポーズを作り大喜びだ。3-0の5回2死満塁で、打席には清宮。オリックスの左腕、山田の内角の143キロを捉えた。今季10度目の満塁機で、ようやく放った初安打は、勝利をぐっと引き寄せる走者一掃の適時三塁打。「“新BIGBOSS打法”で打てました」と喜んだ打のヒーローは「散々チャンスをつぶしてきたので。さすがに、もう…」と、安堵(あんど)の表情だ。

この約1カ月は、不振にあえいでいた。見かねた新庄監督が、ついに動いた。「野球っていうのは、芯にボールを当てる確率のスポーツだから。指1本分、短く(バットを)持って練習でやってみて」とアドバイス。いつもの小指をグリップに掛けるスタイルを捨て、監督の助言を生かしてコンパクトな打撃を心掛けた。新庄監督は「今までは助言をしても、7分後には元に戻っていた選手だから。どうなるかなと思っていたら、短く持っていたね」と、満足げだ。

今季限りで本拠地の役目を終える札幌ドーム。チームはこの日からの主催6試合で、北海道移転元年となった04年から7年間着用したユニホームを身にまといプレーする。新庄監督が一番気に入っているデザインで、日本一やパ・リーグ連覇など常勝時代を築いたレジェンドユニホームだ。

気分良く2連勝後、恒例の勝利の一本締めで声出しを務めた清宮は「大先輩方の力を借りて、これからもっともっと勝っていきたいと思います」と、誓った。12球団で唯一、優勝の可能性が消えたとはいえ、若いチームは元気いっぱい。「うちはマジで、パ・リーグのキーポイントでしょ」と、BIGBOSSが不敵に笑った。【中島宙恵】

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